『夢』や『目標』は

人生を輝かせるものです。

十歳のあなたに、

大人になったら何になりたい？

と聞くと、何でも可能なように

思えたことでしょう。

宇宙飛行士、サッカー選手、

初の女性総理大臣　etc。

そのとき、あなたの答えに限界や妥協など無く、

本当に幸せを感じられるものだけに

導かれて…。

 

でも、私たちの多くは、

年月が経つにつれ、

自分の夢が崩れていくのを

見届けてしまいます。

生活のため、と常に妥協しながら…。

 

一方、大切な望みを失わない固い決意をし

夢を諦めず、突き進む少数の人たちも居て、

巷には、

『夢は叶う』の本が溢れています。

 

『夢』とか『やりたいこと』は

魔法の言葉のように魅力的で、

「あなたのやりたいことに

進めばいいよ。」

と伝えたくなります。

でもその言葉には、最も大切なことが

省かれていませんか？

『夢』とか『やりたいこと』以上に、

まず、親から自立すること。

これが、何より大切なことです。

自立とは、親元から離れて、

生活のあらゆる面を

自分で考えながら行動していくこと。

そして、自分のやれる範囲で

生活していくことです。

「自立して、尚且つ

やりたいことのために、

夢を追いなさい。」

が大前提であり、暗黙の了解です。

だからこそ、

優先順位をはき違えてはいけません。

まずは親から自立することを

第一に考えてみてください。

その中で『夢』を追ったら良いし、

『やりたいこと』をやって欲しいのです。

大学卒業と同時に、

親元を離れて自立して、

その中でやりたいことを

目指してください。

 

成功者や、うまくやっている人たちは、

総じて、この自立が早いものです。

しっかりと自立したおかげで、

一番重要な自尊心を手に入れて、

健全に成長する。ことができます。

自立して生きることの大変さを

全身で理解したときに、

今まで見下していたあらゆる職業や、

大人に対して、

心から敬意を払えるようになります。

そして、夢を見る力は、

必ずや人生を輝かせるものです。

親から自立すること、

これを第一に考えたうえで、

自分だけの素敵な夢を

追ってみてください。

 

又、大人にとって子供は授かりもの＝

神様からのお預かりもの。ですから、

子どもを社会へと自立させて、尚、

生活のために妥協せず「やりたいこと」

をさせてあげたいのなら、

自立しながらも、逞しくしなやかに

『夢を追う強さ』を

十代に付けてあげることと、

「何があっても、応援しているよ。」の

心の信頼関係を築くことが

何より重要です。

（経済的にではありません。）

 

十代で『夢』や『やりたいこと』

が解っている人はほんの一握り。

『自分のこと』さえ分かりません。

『自分に何が出来るか？

何が向いているのか？

何を望んでいるのか？』に

気付いて来るのは、

社会と相対しているからこそ。

だから、自立し社会に漕ぎ出でて、

もまれながら、人は少しずつ成長し、

気づいていくものだと思います。

その中で、もっと自分を研磨したい。

と、『夢』に向かうには

大きな勇気が必要です。

(時には身を切る犠牲も必要でしょう。)

それでも、一歩踏み出すことは

素晴らしいく、尊いです。

 

これは、「逃げ」ではありません。

親はストレスを抱え、

苦悩するわが子を見ると

「嫌なら無理してしなくて、良いよ。」

「やりたいことをやっていいよ。」

と声を掛けてあげたくなります。

でも、いつも「楽な方へ逃げる」

ばかりでは、

『真綿で締め上げる』のと同じように

子どもの生きる力を削いでしまいます。

 

子どもの『夢』を温めながら、

まずは、自立させる土台を築くこと。

ずっと背中を見守ってあげること。

とても、難しいことですが、

親の務めはそれ以上でも、

それ以下でも無いと思うのです。